PAUL McCARTNEY / BACK TO THE EGG SESSIONS 【3CD】

PAUL McCARTNEY / BACK TO THE EGG SESSIONS 【3CD】

販売価格: 6,500(税込)

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商品詳細

マニア必携Mクローデル・レーベルの最新作は、ポール・マッカートニーのアルバム・セッションズ・シリーズの『BACK TO THE EGG』になります。またアルバムのみならず、前後して行なわれた、この時期のセッション音源をすべて収録しているのが特徴です。

ディスク1はアウトテイク、別バージョン、ラフミックスなど、アルバム『Back To The Egg』のセッション音源が収録されています。アナログ時代から断片的に流出していた音源でありますが、本作のトラックリストをご覧になっていただければわかるように、既発盤よりかなりボリュームアップしており、複数テイク流出しているものなど、すべて漏れなく網羅しています。

アルバム冒頭を飾るのは「Reception」のロング・バージョン。そして「Getting Closer」は歌なしバージョンと、デニーレインのヴォーカル・バージョンの2テイクを収録。特にデニーバージョンは歌詞も若干異なり、この曲に対するポールとデニーの貢献度の比率が気になるところ。コーラスやミドルパートは明らかにポールの声なので、デニーに歌わせるつもりでポールが作ったものかもしれません。リリース・バージョンでは採用されなかったコーラスが入っているなど、非常に興味深い音源です。

パンク全盛時代を反映したような「Spin It On」はラフミックスの段階で既にほぼ完成しているのが伺えます。その他、「Again And Again And Again」、「Old Siam Sir」「Arrow Through Me」など、それぞれ2バージョンづつ収録。「Old Siam Sir」はフェードアウトではなく、きちんと完奏し、最後にポールが何やら叫んでいる声で終わるというスタジオセッションならではの生々しいテイク。2テイク収録の「To You」も同様に両テイクとも、フェードアウトではなく完奏バージョン。この時期のラフな雰囲気が良く出ているテイクです。特に2テイク目はギターによるサイケ風のノイズで締めくくられています。

あまりに美しい「After The Ball」と「Winter Rose」のメドレーは、このアルバムのもうひとつのハイライトともいえるキモの部分。そしてリリース・バージョンではそのまま間髪入れず「Love Awake」にメドレーのように繋がっていましたが、本作には全く別途にレコーディングされた「Love Awake」を収録。楽器が少なく、ギターのみで始まったと思ったら、徐々に盛り上がり、リリース・バージョンには含まれないブカブカ〜という楽器まで加わるという、まったく印象が異なる出来栄え。ロケストラによる「So Glad To See You Here」もエンディングがきちんと終わるバージョン。そして最後は「Rockestra」と「So Glad To See You Here」がメドレーで演奏されているというもの。「So Glad To See You Here」は、オフ気味になったヴォーカル・マイクからポールが声を張り上げて歌っているのがわかります。

ディスク2は、ディスク1と同じく、アルバム『Back To The Egg』のセッションです。アルバムには未収録なものの、当時のシングル「Good Night Tonight」と「Daytime Nightime Suffering」のアウトテイクを収録。特に「Daytime Nightime Suffering」はポール自身が自分の作った曲の中でもフェイヴァリットと言うくらいの自信作。コーラスワークといい、転調の具合といい、実にウイングスらしさが盛り込まれた名曲です。

さらに現在のところ未発表となっている「Ranachan Rock」「Maisie」「Cage」の3曲を収録。特に「Cage」に至っては実に5テイクもここで聴くことが出来るように、ポールも真剣に取り組みながら最終的にお蔵入りしたという曲です。そして驚くのは「Super Big Heartwave」と題された曲です。これは聴けばわかると思いますが、「Old Siam Sir」のプロトタイプなのです。もちろんメロディも異なれば歌詞も完成していないのですが、明らかにこの曲が発展して「Old Siam Sir」に繋がったのは疑いようがありません。しかも冒頭の呟きもきちんと入っていますが、ここではリンダの声なのです。さらに続いてあの印象的なメロディが繰り出されるに至っては、まごうことなき「Old Siam Sir」なのです。個人的にはこのテイク、この曲が本作のハイライトと言っても過言ではないと思います。

そしてディスク2の後半は、このセッションで行われたジャムセッションが収録されています。レコーディングというよりはウォームアップという感じで、正直言って退屈なものではありますが、バンドメンバーが集って気儘に演奏している様子は、スタジオの良い雰囲気を感じることが出来ます。

ディスク3は『Back To The Egg』のアルバムセッションに前後して行なわれたセッションの様子を収録しています。まず前半はスコットランドにあるスタジオでのセッション。冒頭の2曲はタイトルこそ「Emotional Moments」となっていますが、曲は明らかに「Cage」のプロトタイプであり、言うなればアウトテイクのアウトテイクという、ポールの曲作りが垣間見れる興味深いデモ音源。その他「I Can’t Write Another Song」「It Seems Like Old Time」といったお馴染みの未発表曲、「S.M.A.」はリンダがヴォーカルをとる曲ですが、ところどころヨーコが歌っているのでは?と錯覚してしまうくらい前衛的な曲です。この時期に既に「McCartney II」の萌芽があったことが伺えます。短いながら「Rockestra Theme」のピアノデモも収録されているのにも注目です。この曲は1974年のピアノテープにも収録されているということで、曲の着想はかなり早い時期からポールのストックに存在し、それを大切に温めていたということでしょう。

ディスク3の後半は、1978年7月に、これも同じスコットランドのスタジオで行なわれた、アニメ「ルパート・ザ・ベア」のサウンドトラックのためのセッションが収録されています。子供向けのアニメのサントラながら、曲ごとにポールのイントロダクションがあり、ポールのヴォーカルによる曲など、ポール・ファンには外せない楽曲揃い。「We All Stand Together」はリリース・ヴァージョンよりも簡素なアレンジで、エレピの響きが美しいデモ・ヴァージョンとなっています。この時期から、80年代『Pipes Of Peace』あたりまでは、このようにエレピでデモを作成していた、その最初期にあたるでしょう。

Mクローデルの最新作は、ウイングス最後のアルバムとなった『Back To The Egg』の時期のセッション音源を集大成した3枚組。アルバム全曲のアウトテイク、別バージョンのみならず、シングルのみの曲、お蔵入りとなった曲、さらにジャムセッション、そしてルパート・セッションなど、この時期のマテリアルをすべて収録したタイトルになります。今まで似たようなタイトルはありましたが、このボリューム、ここまで充実した内容のものは皆無でした。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤です!!!

“BACK TO THE EGG” ALBUM SESSIONS
DISC ONE
SPIRIT OF RANACHAN STUDIO CAMPBELTOWN SCOTLAND U.K. June 29 - July 27, 1978
LYMPNE CASTLE KENT U.K. Septemper 11 - 29, 1978
EMI STUDIOS LONDON U.K. October - December 1978
REPLICA STUDIO LONDON U.K. December 1978 - Feburuary 1979
EMI STUDIOS LONDON U.K. March - April 1979
01. Reception
02. Getting Closer (Backing Track)
03. Getting Closer
04. We're Open Tonight
05. Spin It On #1
06. Spin It On #2
07. Again And Again And Again #1
08. Again And Again And Again #2
09. Old Siam Sir #1
10. Old Siam Sir #2
11. Arrow Through Me #1
12. Arrow Through Me #2
13. Rockestra Theme
14. To You #1
15. To You #2
16. After The Ball - Million Miles
17. Winter Rose #1 - Love Awake
18. Winter Rose #2
19. Love Awake (Alternate Take)
20. The Broadcast
21. So Glad To See You Here
22. Rockestra - So Glad To See You Here

DISC TWO
01. Good Night Tonight (Demo)
02. Daytime Nightime Suffering (Early Version)
03. Daytime Nightime Suffering (Rough Mix #1)
04. Daytime Nightime Suffering #3 (Rough Mix #2)
05. Ranachan Rock
06. Maisie
07. Cage #1
08. Cage #2
09. Cage Instrumental #1
10. Cage Instrumental #2
11. Cage Instrumental #3
12. Superbig Heatwave (Old Siam Sir)
13. Jam #1
14. Jam #2
15. Jam #3
16. Jam #4
17. Jam #5
18. Jam #6
19. Jam #7
20. Jam #8
21. Jam #9
22. Jam #10
23. Blues Jam

DISC THREE
01. Reggae Jam #1
02. Reggae Jam #2
03. Denn's Reggae

RUDE STUDIO DEMOS
DISC THREE
CAMPBELTOWN SCOTLAND U.K. 1978
04. Emotional Moments (Demo)
05. Emotional Moments (Overdubs)
06. Praying Mantis Heart
07. Reggae Moon
08. I Can't Write Another Song
09. S.M.A.
10. It Seems Like Old Time #1
11. It Seems Like Old Time #2
12. Rockestra Theme

RUPERT THE BEAR SOUND TRACK DEMO SESSION
SPIRIT OF RANACHAN STUDIO CAMPBELTOWN SCOTLAND U.K. July 1978
13. Rupert Song
14. Tippi Tippi Toes
15. Flying Horses
16. When The Wind Is Blowing
17. The Palace Of The King Of The Birds
18. Sunshine, Sometime
19. Sea / Cornish Wafer
20. Storm
21. Nutwood Scene
22. Walking In The Meadow
23. Sea Melody
24. Rupert Song
25. We All Stand Together