DAVID BOWIE / THE TRUE VALUE OF A MOMENT 【3CD】
DAVID BOWIE / THE TRUE VALUE OF A MOMENT 【3CD】
販売価格: 5,600円(税込)
在庫あり
商品詳細
■1973年初来日新宿厚生年金会館3連続公演
■かけがえのない瞬間は、それが想い出になるまで気付かない。
ボウイの最初期のアルバムに『スペース・オディティ』がある。当時アポロが月面着陸したばかりでもあり、タイトル曲はボウイ初期のヒット曲である。後に「Ashes To Ashes」で「スペース・オディティ」のトム少佐は薬物中毒であったと、自らヒット曲を否定する作詞をしている。つまりあの感動的で切ない孤独を歌った曲はジャンキーの妄想だったというわけだ。 そして同アルバムの最後を飾るのは「フリーフェスティバルの思い出」という長大な曲である。懐古的な手押しオルガンの調べが厳かに流れ、ボウイが呟くように歌いだす。イギリスの中流階級の子供たちが少年時代に過ごしたであろう夏休みのお祭りが描写されている。歌詞は暗喩が多用され難解なものであるが、その中に興味深い一節がある。
「That man has pushed beyond his brain. Satori must be something just the same」
このSatoriが前後の内容からも日本語の「悟り」を指す事に疑いはない。どのような経緯でボウイがこの単語を知ったかは不明だが、1969年の時点で英国の一青年が「悟り」という日本語を知っていたのには驚く。 欧米人が東洋の神秘的な魅力に興味を持つのは珍しい事ではないが、ボウイの場合は早くから深く造詣を持っていたのであろう。長いキャリアにおいて重要な仕事を日本人と数多くこなしているが、その関係は一時のものではなく、継続して長く保っている事からも、非常に親日家の側面が垣間見れる。2004年リアリティ・ツアーで来日した際の記者会見でも、日本に友人がいて会う予定であると語っている。
そんなボウイが日本を初めて訪れたのが1973年の事であった。今となっては有名な話だが、飛行機が好きではないという理由から船舶を使うという、今では考えられない交通手段を使って来日した。空港ではなく港に横断幕を掲げ出迎えたファンに笑顔で手を振るボウイの写真が数多く残されている。しかしグランドファンクが後楽園球場で、そしてツェッペリン他、この時期来日したアーティストの多くが武道館でコンサートを行なう中で、ボウイのコンサートは東京厚生年金会館など比較的小規模な会場が選ばれた。当時はバンドが全盛であり、ソロ・アーティストの評価がそれほど大きくなかったこと、さらにあの異星人的な衣装と雰囲気はキワモノ的に捉えられていた側面もあり、生み出す音楽は本物ながら、多くの日本のファンは「脳がハレーションを起こして最初は理解できなかった」と当時を知る人は語っている。しかしデヴィッド・ボウイというアーティストが英国ですごい人気だというのは日本にも確実に伝わってきており、当時の告知には「'73の神秘 うわさのデビッド・ボウイ―」の文字が躍っている。「神秘」と謳うところに招聘元もボウイが何者かわからずに苦慮していた様子が伺える。 1973年の来日公演は以下の日程で行なわれた。
4月08日 東京厚生年金会館
4月10日 東京厚生年金会館
4月11日 東京厚生年金会館
4月12日 名古屋市公会堂
4月14日 広島郵便貯金ホール
4月16日 神戸国際会館
4月17日 大阪厚生年金会館
4月18日 渋谷公会堂
4月20日 渋谷公会堂
東名阪に広島と神戸が加えられ、前述のように比較的小規模な箱が会場に選ばれている。しかし会場は小規模ながら全9公演というショウをこなしていることから、けして動員数で他のアーティストに引けをとっていたというわけではないようだ。この日本公演の一発目が1973年4月8日、10日、11日と三連続で行なわれた東京新宿の厚生年金会館である。本作は、この新宿厚生年金会館での三日間のコンサートを収録している。
【初日1973年4月8日】
日本で初めてコンサートを行なうボウイ。以後何度も来日公演を行なっているが、この日がその最初である。日本のファンと初めて対峙するボウイの心境やいかに。ベートーベンの交響曲が終わると、静寂を切り裂くように始まる「君の意思のままに」で会場は一気にヒートアップする。ほぼメドレーのように「屈折する星屑」「チェンジズ」「月世界の白昼夢」が続けて演奏される。この辺はアメリカや英国などとほぼ同じセットリストが踏襲されている。注目はリリース直前の『アラジンセイン』の曲を演奏している点であろう。リリースが4月13日であるから、まさにリリース直前である。とは言っても世界同時発売が当然の現在と異なり、当時は日本での発売は本国に数か月遅れるのが常であった。いずれにせよ日本のファンは今まで聴いたことのない新曲を初めてステージで目の当たりにしたということになる。それが「デトロイトでのパニック」と「アラジンセイン」の2曲である。同アルバムからは「夜をぶっとばせ」も演奏されているが、これはストーンズのカバーなので、会場のファンにも馴染みがあったことだろう。また、新宿厚生年金会館3連続公演の中では「スターマン」を演奏しているのはこの初日のみである。
【二日目1973年4月10日】
基本的には初日を踏襲したセットリストなのだが、いくつか変化が見受けられる。同一会場の連続公演ということで何曲か入れ替えが行なわれているのである。まず「デトロイトでのパニック」が「ジョン、アイム・オンリー・ダンシング」に差し替えられた。どちらもノリの良いナンバーなので違和感はないが、前者がこの時点で未発表だったのに対し、この曲は既にリリースされていたので、こちらの方が客ウケは良かったかもしれない。また「アラジンセイン」がカットされ、代わりにこれもまた未リリースのアルバムから「あの男を注意しろ」が演奏された。もちろんこの曲がアルバム『アラジンセイン』の一曲目だという予備知識はこの日会場を訪れているファンにはない。
【三日目1973年4月11日】
新宿厚生年金会館3連続公演の最終日である。この日は二日目と同一セットリストで、結果的に初日のみで演奏された「デトロイトでのパニック」と「アラジンセイン」「スターマン」がレアなセットリストとなった。あまりの素晴らしいパフォーマンスにタメ息が出るほどである。 ボウイの歌声を聴いていると、胸が熱くなると同時に、切なく、まるで締め付けられるような感覚に襲われる。君はひとりじゃない!君は素晴らしい!手を差し出してくれ!この時、日本のファンに向けて叫んだこの言葉は時代を超えて現在でもファンの心をつかんで離さない。 ボウイの詩が聴くものを突き放さず、むしろ肯定し、積極的に受け入れると歌っているからこそ、今まで私たちはボウイについてきたのではないか。だからこうして、君も、私も、今ボウイを聴いているのではないか。君は違うのか?この部分で共感出来ない人と私は友達になれない。
今となってはジギーはボウイの代名詞となっている。そして生涯でジギーを超えるキャラはとうとう作れなかったとも言える。それくらいジギーはボウイが生み出した偉大なキャラクターであり、それは寅さんが渥美清であるように、ルパン三世が山田康雄であるように、もはやジギーはボウイと不可分な分身ともなっている。翌年にはダイアモンド・ドッグ・ツアーが始まりジギーと決別するに至っては、この時代にボウイが日本を訪れてくれたのは日本ファンにとって幸運以外の何物でもないだろう。もちろんジギー時代の曲を後年のツアーでも演奏してはいるが、この時代、この雰囲気、この空気、このバンド・メンバーで、リアルタイムでジギーが演奏するステージを見たという体験は、日本のボウイ・ファンにとって特別な宝物のような価値を持つ。正直言って演奏自体は粗く、けして完成度の高いステージというわけではない。しかし若きボウイがジギーを演じ、スパイダース・フロム・マーズがバックを固める一期一会のステージはボウイの名声を決定づけた重要な時期である。その姿を日本のファンは記憶にとどめることが出来たのである。
「君の意思のままに」のスピード感あふるる畳みかけるようなオープニング、「チェンジズ」の美しいコーラスワーク、「月世界の白昼夢」の濃厚な世界観。どれもがこの時期ならではの響きをもっている。「円軌道の幅」の長い演奏には息つく暇もないくらい、盛り上がるというよりも、聴衆が固唾を飲んでステージに見入っている感じである。日本でも知られていた「スペース・オディティ」ではイントロだけで大歓声が起きる。そして最後、ジギーの終焉である「ロックンロールの自殺者」での感動的なエンディングは、若きボウイが演じるジギーショウの締めくくりとしてファンの心に焼き付けられたことだろう。
ボウイ専門レーベルHeldenの最新作は、1973年初来日公演より、ツアー開幕の地となった東京は新宿厚生年金会館の3連続公演を高音質オーディエンスで三日間を収録。1973年という時代もあって海外公演ではあまり音質の良い音源がないジギー期にあって、そこは当時SONYが世界を席巻しAV機器では世界トップクラスだった日本である。世界に先駆けて最新の録音機が使われていたためか、他国公演では類を見ないほどの高音質で収録されている。日本公演というだけでなく、1973年のライヴ音源としても一級品の本作で、ぜひボウイのジギーショウを追体験していただきたいと思う。後に日本との関係を深めていくボウイであるが、この初来日がその最初である。 かけがえのない瞬間は、それが想い出になるまで気付かない。もう皆は気付いただろうか?ボウイを体験出来た来日公演の数々が日本のファンにとって真にかけがえのない瞬間だったということを。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。
DISC ONE
KOSEINENKIN KAIKAN TOKYO JAPAN April 8, 1973
01. Ode To Joy
02. Hang Onto Yourself
03. Ziggy Stardust
04. Changes
05. Moonage Daydream
06. Panic In Detroit
07. Aladdin Sane
08. The Width Of A Circle
09. Space Oddity
10. The Jean Genie
11. Time
12. Five Years
13. Let's Spend The Night Together
14. Suffragette City
15. Starman
16. Rock 'N' Roll Suicide
17. Outroduction
DISC TWO
KOSEINENKIN KAIKAN TOKYO JAPAN April 10, 1973
01. Ode To Joy
02. Hang Onto Yourself
03. Ziggy Stardust
04. Changes
05. Moonage Daydream
06. John I'm Only Dancing
07. Watch That Man
08. The Width Of A Circle
09. Space Oddity
10. The Jean Genie
11. Five Years
12. Let's Spend The Night Together
13. Suffragette City
DISC THREE
KOSEINENKIN KAIKAN TOKYO JAPAN April 11, 1973
01. Ode To Joy
02. Hang Onto Yourself
03. Ziggy Stardust
04. Changes
05. Moonage Daydream
06. John I'm Only Dancing
07. Watch That Man
08. The Width Of A Circle
09. Space Oddity
10. Let's Spend The Night Together
11. Time
12. Five Years
13. The Jean Genie
14. Suffragette City
15. Rock 'N' Roll Suicide
■かけがえのない瞬間は、それが想い出になるまで気付かない。
ボウイの最初期のアルバムに『スペース・オディティ』がある。当時アポロが月面着陸したばかりでもあり、タイトル曲はボウイ初期のヒット曲である。後に「Ashes To Ashes」で「スペース・オディティ」のトム少佐は薬物中毒であったと、自らヒット曲を否定する作詞をしている。つまりあの感動的で切ない孤独を歌った曲はジャンキーの妄想だったというわけだ。 そして同アルバムの最後を飾るのは「フリーフェスティバルの思い出」という長大な曲である。懐古的な手押しオルガンの調べが厳かに流れ、ボウイが呟くように歌いだす。イギリスの中流階級の子供たちが少年時代に過ごしたであろう夏休みのお祭りが描写されている。歌詞は暗喩が多用され難解なものであるが、その中に興味深い一節がある。
「That man has pushed beyond his brain. Satori must be something just the same」
このSatoriが前後の内容からも日本語の「悟り」を指す事に疑いはない。どのような経緯でボウイがこの単語を知ったかは不明だが、1969年の時点で英国の一青年が「悟り」という日本語を知っていたのには驚く。 欧米人が東洋の神秘的な魅力に興味を持つのは珍しい事ではないが、ボウイの場合は早くから深く造詣を持っていたのであろう。長いキャリアにおいて重要な仕事を日本人と数多くこなしているが、その関係は一時のものではなく、継続して長く保っている事からも、非常に親日家の側面が垣間見れる。2004年リアリティ・ツアーで来日した際の記者会見でも、日本に友人がいて会う予定であると語っている。
そんなボウイが日本を初めて訪れたのが1973年の事であった。今となっては有名な話だが、飛行機が好きではないという理由から船舶を使うという、今では考えられない交通手段を使って来日した。空港ではなく港に横断幕を掲げ出迎えたファンに笑顔で手を振るボウイの写真が数多く残されている。しかしグランドファンクが後楽園球場で、そしてツェッペリン他、この時期来日したアーティストの多くが武道館でコンサートを行なう中で、ボウイのコンサートは東京厚生年金会館など比較的小規模な会場が選ばれた。当時はバンドが全盛であり、ソロ・アーティストの評価がそれほど大きくなかったこと、さらにあの異星人的な衣装と雰囲気はキワモノ的に捉えられていた側面もあり、生み出す音楽は本物ながら、多くの日本のファンは「脳がハレーションを起こして最初は理解できなかった」と当時を知る人は語っている。しかしデヴィッド・ボウイというアーティストが英国ですごい人気だというのは日本にも確実に伝わってきており、当時の告知には「'73の神秘 うわさのデビッド・ボウイ―」の文字が躍っている。「神秘」と謳うところに招聘元もボウイが何者かわからずに苦慮していた様子が伺える。 1973年の来日公演は以下の日程で行なわれた。
4月08日 東京厚生年金会館
4月10日 東京厚生年金会館
4月11日 東京厚生年金会館
4月12日 名古屋市公会堂
4月14日 広島郵便貯金ホール
4月16日 神戸国際会館
4月17日 大阪厚生年金会館
4月18日 渋谷公会堂
4月20日 渋谷公会堂
東名阪に広島と神戸が加えられ、前述のように比較的小規模な箱が会場に選ばれている。しかし会場は小規模ながら全9公演というショウをこなしていることから、けして動員数で他のアーティストに引けをとっていたというわけではないようだ。この日本公演の一発目が1973年4月8日、10日、11日と三連続で行なわれた東京新宿の厚生年金会館である。本作は、この新宿厚生年金会館での三日間のコンサートを収録している。
【初日1973年4月8日】
日本で初めてコンサートを行なうボウイ。以後何度も来日公演を行なっているが、この日がその最初である。日本のファンと初めて対峙するボウイの心境やいかに。ベートーベンの交響曲が終わると、静寂を切り裂くように始まる「君の意思のままに」で会場は一気にヒートアップする。ほぼメドレーのように「屈折する星屑」「チェンジズ」「月世界の白昼夢」が続けて演奏される。この辺はアメリカや英国などとほぼ同じセットリストが踏襲されている。注目はリリース直前の『アラジンセイン』の曲を演奏している点であろう。リリースが4月13日であるから、まさにリリース直前である。とは言っても世界同時発売が当然の現在と異なり、当時は日本での発売は本国に数か月遅れるのが常であった。いずれにせよ日本のファンは今まで聴いたことのない新曲を初めてステージで目の当たりにしたということになる。それが「デトロイトでのパニック」と「アラジンセイン」の2曲である。同アルバムからは「夜をぶっとばせ」も演奏されているが、これはストーンズのカバーなので、会場のファンにも馴染みがあったことだろう。また、新宿厚生年金会館3連続公演の中では「スターマン」を演奏しているのはこの初日のみである。
【二日目1973年4月10日】
基本的には初日を踏襲したセットリストなのだが、いくつか変化が見受けられる。同一会場の連続公演ということで何曲か入れ替えが行なわれているのである。まず「デトロイトでのパニック」が「ジョン、アイム・オンリー・ダンシング」に差し替えられた。どちらもノリの良いナンバーなので違和感はないが、前者がこの時点で未発表だったのに対し、この曲は既にリリースされていたので、こちらの方が客ウケは良かったかもしれない。また「アラジンセイン」がカットされ、代わりにこれもまた未リリースのアルバムから「あの男を注意しろ」が演奏された。もちろんこの曲がアルバム『アラジンセイン』の一曲目だという予備知識はこの日会場を訪れているファンにはない。
【三日目1973年4月11日】
新宿厚生年金会館3連続公演の最終日である。この日は二日目と同一セットリストで、結果的に初日のみで演奏された「デトロイトでのパニック」と「アラジンセイン」「スターマン」がレアなセットリストとなった。あまりの素晴らしいパフォーマンスにタメ息が出るほどである。 ボウイの歌声を聴いていると、胸が熱くなると同時に、切なく、まるで締め付けられるような感覚に襲われる。君はひとりじゃない!君は素晴らしい!手を差し出してくれ!この時、日本のファンに向けて叫んだこの言葉は時代を超えて現在でもファンの心をつかんで離さない。 ボウイの詩が聴くものを突き放さず、むしろ肯定し、積極的に受け入れると歌っているからこそ、今まで私たちはボウイについてきたのではないか。だからこうして、君も、私も、今ボウイを聴いているのではないか。君は違うのか?この部分で共感出来ない人と私は友達になれない。
今となってはジギーはボウイの代名詞となっている。そして生涯でジギーを超えるキャラはとうとう作れなかったとも言える。それくらいジギーはボウイが生み出した偉大なキャラクターであり、それは寅さんが渥美清であるように、ルパン三世が山田康雄であるように、もはやジギーはボウイと不可分な分身ともなっている。翌年にはダイアモンド・ドッグ・ツアーが始まりジギーと決別するに至っては、この時代にボウイが日本を訪れてくれたのは日本ファンにとって幸運以外の何物でもないだろう。もちろんジギー時代の曲を後年のツアーでも演奏してはいるが、この時代、この雰囲気、この空気、このバンド・メンバーで、リアルタイムでジギーが演奏するステージを見たという体験は、日本のボウイ・ファンにとって特別な宝物のような価値を持つ。正直言って演奏自体は粗く、けして完成度の高いステージというわけではない。しかし若きボウイがジギーを演じ、スパイダース・フロム・マーズがバックを固める一期一会のステージはボウイの名声を決定づけた重要な時期である。その姿を日本のファンは記憶にとどめることが出来たのである。
「君の意思のままに」のスピード感あふるる畳みかけるようなオープニング、「チェンジズ」の美しいコーラスワーク、「月世界の白昼夢」の濃厚な世界観。どれもがこの時期ならではの響きをもっている。「円軌道の幅」の長い演奏には息つく暇もないくらい、盛り上がるというよりも、聴衆が固唾を飲んでステージに見入っている感じである。日本でも知られていた「スペース・オディティ」ではイントロだけで大歓声が起きる。そして最後、ジギーの終焉である「ロックンロールの自殺者」での感動的なエンディングは、若きボウイが演じるジギーショウの締めくくりとしてファンの心に焼き付けられたことだろう。
ボウイ専門レーベルHeldenの最新作は、1973年初来日公演より、ツアー開幕の地となった東京は新宿厚生年金会館の3連続公演を高音質オーディエンスで三日間を収録。1973年という時代もあって海外公演ではあまり音質の良い音源がないジギー期にあって、そこは当時SONYが世界を席巻しAV機器では世界トップクラスだった日本である。世界に先駆けて最新の録音機が使われていたためか、他国公演では類を見ないほどの高音質で収録されている。日本公演というだけでなく、1973年のライヴ音源としても一級品の本作で、ぜひボウイのジギーショウを追体験していただきたいと思う。後に日本との関係を深めていくボウイであるが、この初来日がその最初である。 かけがえのない瞬間は、それが想い出になるまで気付かない。もう皆は気付いただろうか?ボウイを体験出来た来日公演の数々が日本のファンにとって真にかけがえのない瞬間だったということを。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。
DISC ONE
KOSEINENKIN KAIKAN TOKYO JAPAN April 8, 1973
01. Ode To Joy
02. Hang Onto Yourself
03. Ziggy Stardust
04. Changes
05. Moonage Daydream
06. Panic In Detroit
07. Aladdin Sane
08. The Width Of A Circle
09. Space Oddity
10. The Jean Genie
11. Time
12. Five Years
13. Let's Spend The Night Together
14. Suffragette City
15. Starman
16. Rock 'N' Roll Suicide
17. Outroduction
DISC TWO
KOSEINENKIN KAIKAN TOKYO JAPAN April 10, 1973
01. Ode To Joy
02. Hang Onto Yourself
03. Ziggy Stardust
04. Changes
05. Moonage Daydream
06. John I'm Only Dancing
07. Watch That Man
08. The Width Of A Circle
09. Space Oddity
10. The Jean Genie
11. Five Years
12. Let's Spend The Night Together
13. Suffragette City
DISC THREE
KOSEINENKIN KAIKAN TOKYO JAPAN April 11, 1973
01. Ode To Joy
02. Hang Onto Yourself
03. Ziggy Stardust
04. Changes
05. Moonage Daydream
06. John I'm Only Dancing
07. Watch That Man
08. The Width Of A Circle
09. Space Oddity
10. Let's Spend The Night Together
11. Time
12. Five Years
13. The Jean Genie
14. Suffragette City
15. Rock 'N' Roll Suicide